非日常こそが日常の暮らし。①

みなさんこんにちは。

新しくブログをつくってお引越ししたものの、更新はなかなかできていませんでした。

今は沖縄へ向かうフェリーの中。家族3人で年末年始をゆっくりと過ごすため、昨日の夕方からフェリーに乗り、24時間の乗船をゆったりと楽しんでいます。

車椅子ユーザーの旅行は、いつも下調べと予約や確認の電話の嵐。昨年初めて神戸・大阪に3人で旅行したときは、緻密に予定を立てて3社に福祉タクシーをお願いし、1人では持てないのであらかじめ荷物を送り、さらには前日、当日(人工呼吸器など朝まで出発朝まで使ってるものたくさんあるから)と荷造りし、旅行先ではとにかく福祉タクシーの予約時間に合わせて行動して、かなりバタバタとしていました。ホテルが変わるごとにある荷造りが超大変だった・・・。

今回の旅の目的は、家族だけの時間をゆったり楽しむこと。

なので、お値段はかかりましたが普段乗っている車もフェリーに積み込み、特等室をとりました。おかげで福祉タクシーの手配をしたり、レンタカーの手配をしたりすることなく、フェリーの夕方出港に合わせて準備することができました。

息子もたくさん手伝ってくれて、旅行前とは思えないほどの穏やかな出発日でした。

(当日の朝謎の遊びをしてた。)

車の積み込みがあったので、ほぼ1番乗りでフェリーの中へ。部屋の広さとクラシカルな内装に心も踊らせつつ、誰もいない船内を探検。

部屋に戻ってベッドを整えました。今回は私1人で8日間、介護をするのでとにかく腰を痛めないように(もちろんりょーたくんの身体の楽さも大事)と色々考えて、コンプレッサーのついたマットレスを購入し、その上に自宅から持ってきたマットを重ねました。介護ベッドの高さ完成。

少しゆっくりしてから、食堂へと向かいました。旅行の1番良いところは、食事が用意しなくて良いってことですよね。息子も窓際の席にワクワク、少食なのにペロリとカツカレーをたいらげてました。

部屋に戻って持ってきたSwitchをしたり、途中息子くんがすねる事件もありましたが、切り替えて楽しく過ごせました。息子は22:00に就寝し、そこからは私と夫の時間。息子が起きてる間は、放置気味(ベッドに寝かされたまんま)の夫。ナイトケアをしてから車椅子に座り2人で仲良く夜食タイムをしました。(どんべえとか買ってきてた。笑)

なーんにも制約がない家族3人だけの時間を過ごしているってだけで、そして夫の穏やかな様子を見てるだけでなんだかうるうるきてしまう。

フェリーの上では衛星放送しか入らないので、BS見てたら養老孟司さんの「養老さんとときどきまる」という番組が始まりました。養老さんの哲学と、そして養老家の猫まるちゃんの静かで穏やかなドキュメンタリー。

養老さんの言葉ひとつひとつが、なんだか心にスーッと入ってくる。感性がいつもの120%増しに感じる。

考えてみると、常に24時間他人のいる生活をするって、もちろん慣れはあるけれどそれなりにストレスもあります。家の中を常に見られているとか、ごはんもテキトーにできなかったり、会話も気を使ってしていたり、息子との接し方もどう思われるかなぁと考えることがある。

もちろん、普段ずっとそんなことを考えてるわけでもなく、むしろ介助者がいてくれることで私は介護に時間を割かなくて良いのだからありがたさを感じていることの方が多い。でも常に介助者が誰か、によって変わる生活の質みたいなものは常にある。私も息子もケアラーとして生きる必要がないことの代わりに、家の中でも外と同じまでとはいかなくても完全にリラックスして緊張感のない状態に持っていくことはなかなか難しい。

まぁ、それもこの3人だけの時間になって初めて気づいたんだけど。

だけど、自分の日々の思考や感情は少なからずその日入る介助者に左右されていたりする。だからブログにもこういうことがあった、とか、こう思ったというのが書きづらかったりして、筆が進まない。

なんだか、同じことずっと書いているような気がするけど、まぁいいか。

とにかく、家族だけの空間で、かなりホッとして気がゆるんだら、今ここに生きていて、愛する人とこんな素敵な時間を過ごせていることがとてつもなく幸せなことに思えて、とにかくずっと泣きそうだった。

そして感じたことがある。(もう船降りる時間が近づいているので続きは②に綴ることにします。)

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